新米パパの本音レビュー
読んだ本、育児、小遣い稼ぎ等を勝手に本音レビューしてます。
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「悪人」 吉田修一 レビュー


「悪人」上巻 吉田修一





「悪人」下巻 吉田修一


内容(「BOOK」データベースより)
保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は逃げ続けるのか?そして、悪人とはいったい誰なのか。


レビュー

妻夫木聡、深津絵里主演で映画化された話題作です。
映画のCMは地味そうでしたが、
吉田修一前作「パレード」がとても面白かったので
期待に胸が膨らみます。


殺される保険外交員の女。
その父親。
その友達。
容疑者の男。
殺人を犯した土木作業員。
その母親
出会い系サイトで出会う双子の女。
etc

色んな人間の視点で物語は進みます。
これは、「パレード」と同じように、
自分と他者との見方の違い、ズレが非常にリアルで
面白い手法だと思います。

殺される保険外交員は出会い系サイトで知り合った男と
お金の関係で繋がっていた。
見栄っ張りで友達には彼氏がいると言い、
他の友達には出会い系サイトでの出来事を自慢する。
感じ悪い女だなと思うところもある。

でも、娘の死を悲しむ父親の視点を読まされると
感じ悪いと思ってしまった自分に軽い罪悪感を持つ。

また、殺人を犯す土木作業員の視点に立つと、、
一緒に逃亡する双子の女の視点に立つと、、

それぞれの視点に感情移入してしまうと
悪人とは誰なのか。
それが分からなくなってくる。

更に福岡や長崎といった地域の
描写や方言をリアルに入れることで、
風景や会話がスッと心に入ってきます。

パレード」に続く傑作です。

自分の評価
★★★★★
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「パークライフ」 吉田修一 レビュー



吉田修一 「パークライフ」


内容(「BOOK」データベースより)
公園にひとりで座っていると、あなたには何が見えますか?スターバックスのコーヒーを片手に、春風に乱れる髪を押さえていたのは、地下鉄でぼくが話しかけてしまった女だった。なんとなく見えていた景色がせつないほどリアルに動きはじめる。日比谷公園を舞台に、男と女の微妙な距離感を描き、芥川賞を受賞した傑作小説。


レビュー

表題作「パークライフ」と「flowers」からなる2編の小説

パークライフは公園で出会った名前も知らないスタバ女と
風船を飛ばすおじさんと、日比谷公園の日常を描いた作品。

何も起こらないし、何を表現したいのかよくわからない。

けれど、そんな日常にあるリアルや
具体的ではない感情をうまく表現していて、
これはこれでありだと僕は思う。

読後感も、なんか寂しいけど元気がでるような
不思議な気持ちになった。


第2話「flowers」は
田舎の墓石屋で働いていた主人公が
東京にでてきて、舞台女優を目指す嫁と
新しい就職先で出会う人々との日常を描く。

これも日常描写なのだが、
不思議とグイグイ引き込まれる。
裏切りや理不尽な世の中で生きている人間。

読後感は日々の日常生活や普通な毎日も
まんざら悪くないなと思えるような、
不思議な気持ちにさせてくれた。

賛否両論あると思いますが、
読みやすいし僕は好きです。


自分の評価
★★★★☆


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「熱帯魚」 吉田修一 レビュー



「熱帯魚」 吉田修一


内容(「BOOK」データベースより)
大工の大輔は子連れの美女、真実と同棲し、結婚を目指すのだが、そこに毎日熱帯魚ばかり見て過ごす引きこもり気味の義理の弟・光男までが加わることに。不思議な共同生活のなかで、ふたりの間には微妙な温度差が生じて…。ひりひりする恋を描く、とびっきりクールな青春小説。表題作の他「グリンピース」「突風」の二篇収録。


レビュー

東京湾景を読んだ時もそうだったんですが、
現実味がないというか、現実味がありすぎるというような小説です。

こんな奴いないだろとつっこみたくなる半面、
人間ってこんな奴ばっかなんじゃないかというような
そんな小説です。

ただ主人公の視点で描いても、
主人公の気持ちがわからない。
何を考えているかわからない。
主観で見ているのに、客観で見ているような
ようするに他人という感じです。

また、彼女との恋愛関係も
自分の住んできた世界と遠すぎて、
入っていけません。

それが吉田修一らしさといえば、らしさですが
やっぱり遠い他人のお話でした。


自分の評価
★★☆☆☆


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「パレード」吉田修一 レビュー




「パレード」 吉田修一


内容(「BOOK」データベースより)
都内の2LDKマンションに暮らは男女四人の若者達。「上辺だけの付き合い?私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め…。発売直後から各紙誌の絶賛を浴びた、第15回山本周五郎賞受賞作。


レビュー


男女4人の若者たちの共同生活。
そこにもう一人加わった五人の生活。

一人ひとりの視点で計5章、
時間は順番に過ぎていく。
この手法が非常に面白い。

1人の視点で見る4人。
それぞれの視点で描かれるので
他者からみた自分。
自分から見た他者。
微妙なズレと一致。
他人だからこそ一緒に住める不思議な空間。
これを痛感します。

思わず電車を乗り過ごして、
読み込んでしまいました。

印象的な言葉も数多くありました。

東京の大学へ送り出す父親の言葉
「東京へ行ったら、いい先輩を見つけろよ」
「いやだよ。それじゃ一生使いっぱしりじゃないか」
「馬鹿だな。いい先輩に可愛がられる奴は、いい後輩に慕われるんだよ」

五人の共同生活に対して
「チャットをしているようなもの」
「この部屋用の自分を演じている」

このような形容にうまいなぁと感心。


そして、、
最後の解説で「怖い」と形容されていおり、
他のレビューを見ても、怖い、最後に驚かされる
もう一度読みたくなると書かれる気持ち。

痛いほど痛感します。

オススメしたくなる一冊になりました。


自分の評価
★★★★★


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「日曜日たち」吉田修一 レビュー



「日曜日たち」 吉田修一

内容(「BOOK」データベースより)
ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。


レビュー

友だちのオススメだったんですが、
うーん、、

吉田修一らしいドライなキャラクターに
感情移入しにくいです。


二人の兄弟を通じて。
5つの短編がすこしずつリンクしてくる。
いろんな形の日曜日。

最初のダラダラ感も終盤で巻き返してきます。
サクッと読めるので、それはいいとこですね。

自分の評価
★★★☆☆

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